ここまで、第一次世界大戦(欧州大戦)の戦闘の経過を確認してきました。ここからは、この第一次世界大戦全体を総括してみたいと思います。
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カイゼン視点からの総括 - 4つの観点
第一次世界大戦は、4年を超える長きにわたり、多数の犠牲者を生み出した、非常に大きな出来事でした。当然ながら、いろいろな観点からの総括が可能であろうと思います。
このウェブサイトの目的は、第一次世界大戦を材料にカイゼンを考えることですので、ここからは、この目的に沿って、以下の4つの観点から総括を進めていきたいと思います。
① 戦費 - 金額、調達方法、巨額戦費支出の影響
② 人的損失 - 戦死者数
③ 大戦中の新しい兵器や軍事技術 - カイゼン競争
④ 大戦の結果としての主要交戦国の得失
本章の具体的な内容
① 第一次世界大戦での主要各国の戦費
4年3ヵ月の長期間にわたり、おびただしい戦死者を出した第一次世界大戦でしたが、この大戦に、参戦各国はどれだけの戦費を注ぎ込んだのか、その戦費はどのような手段で調達されたのか、巨額の戦費調達を行った結果は何が起こったのか、を確認したいと思います。第一次世界大戦の経済的側面についての総括、とも申し上げられます。
② 第一次世界大戦での戦死者の多さ
このウェブサイトの冒頭にもあげました通り、第一次世界大戦は、大量殺戮の戦争となりました。巨額の戦費をかけた大戦で、結局、各国はどれだけの戦死者を出したのか、確認したいと思います。最終的に各国が得たものと失ったものとの対比を考えていく作業の基礎にもなります。
③ 第一次大戦中の兵器や戦争技術のカイゼン
ここまで確認してきた大戦の経過からは、第一次世界大戦は、戦争の進行とともに、攻撃においても防御においても、兵器や軍事技術のカイゼンが次から次に積み重ねられた戦争であり、カイゼン努力がより優れていた側が結果的に勝利した戦争であった、と言えるように思います。この戦争中に発生した大量殺戮は、いかにして生じたのかを再確認するためにも、戦争中のカイゼンを再整理したいと思います。
④ 第一次世界大戦での各国の得失
第一次世界大戦の主要当事国であった、ドイツ、オーストリア、ロシア、フランス、イギリス、アメリカは、戦勝または敗戦の結果、それぞれ何を得たのか、何を失ったのか、整理したいと思います。
まずは、第一次世界大戦の戦費についでです。